【2025年-2026年】オランダの祝日・イベントガイド|旅行者向けカレンダーと過ごし方

オランダ お祭り

オランダの祝祭日・休日について

オランダを訪れる旅行者にとって、現地の祝日や休日がどうなっているかは非常に重要です。祝日には、美術館や博物館、ショップ、レストランが休業していることも少なくないため、事前の確認が欠かせません。

オランダの祝日を理解する

オランダの公的な祝日は「feestdagen(フェーストダーヘン)」または「vrije dagen(フレイエ・ダーヘン)」と呼ばれ、直訳すると「祭りの日」「自由な日」を意味します。

オランダの祝日は、通常10日あります。ただし、5年に一度だけ公的な祝日となる解放記念日(Bevrijdingsdag)を含む年は、11日となります。直近では2020年が祝日となり、次は2025年が該当年です。

祝日の多くはキリスト教関連で、特に復活祭(イースター)を起点に日付が変わる「移動祝日」が特徴です。これには、復活祭(日曜日)、復活祭翌日の月曜日、キリスト昇天祭、聖霊降臨祭、聖霊降臨祭翌日の月曜日が含まれます。

祝日には、多くの企業や学校が休みになり、公共交通機関も運行本数が減少することがあります。旅行の計画を立てる際は、これらの祝日を考慮に入れることが大切です。

<旅行者への実際的な影響>

  • 店舗や施設の休業
    ほとんどのスーパーマーケットや百貨店、商店は休業します。主要駅や空港の店舗、観光地中心部のレストランは営業している場合もありますが、営業時間が短くなる傾向があります。
  • 交通機関の運行状況
    電車、バス、トラムなどの公共交通機関は、本数が少ない日曜祝日ダイヤで運行されます。国王の日(4月27日)などの特別なイベント時には、市街地で交通規制が敷かれ、交通機関のルート変更や運休が生じることもあります。
  • 混雑
    地元の人々も休暇を楽しむため、美術館、公園、郊外の行楽地は大変混み合います。特に国王の日(4月27日)には、アムステルダム中心部がオレンジ色に染まり、運河沿いに多くの人が集まるため、非常に混雑します。復活祭の時期も、人気スポットの事前予約が必須となる場合があります。

なお、オランダには日本のような法律で定められた全国的な振替休日制度はありません。しかし、国王の日(Koningsdag)のように、祝日が日曜と重なると前日の土曜日に祝うという慣例があります。また、多くの労働協約(CAO)で、祝日が週末に重なった場合の扱い(例:別の日に休みを振り替える、手当を支払うなど)が個別に定められています。

オランダの祝日に関する法令について

オランダには、日本の「国民の祝日に関する法律」のような、祝日を単一の法律で定めたものはありません。代わりに、労働時間法(Arbeidstijdenwet)が労働時間や休日に関する基本的な枠組みを定めています。祝日の取り扱い、例えば従業員が祝日に休みを取れるかどうかは、労働協約(CAO)によって個別に規定されるのが一般的です。

この法律に関するより分かりやすい情報は、オランダ政府の公式ウェブサイトで確認できます。

オランダ政府公式サイト(Rijksoverheid.nl)Werktijdenとrusttijden (労働時間と休憩時間)

日本とオランダの時差、サマータイム

オランダは中央ヨーロッパ時間(CET)を採用しており、日本との時差は8時間です。日本の午後5時がオランダの午前9時となります。

また、オランダはサマータイムを採用しており、期間中の時差は7時間となります。

2025年のサマータイム実施期間は、2025年3月30日(日)から2025年10月26日(日)までです。正確には、3月30日(日)の午前2時に時計の針を1時間進めて午前3時にし、10月26日(日)の午前3時に1時間戻して午前2時にします。

2026年のサマータイム実施期間は、2026年3月29日(日)から2026年10月25日(日)までです。正確には、3月29日(日)の午前2時に時計の針を1時間進めて午前3時にし、10月25日(日)の午前3時に1時間戻して午前2時にします。

オランダの伝統的なお祝い風景

2026年オランダの祝日 / お祭り / イベント カレンダー

※赤字が国が定めたオランダ全土の祝日です。

2026年1月1日(木)新年 / Nieuwjaarsdag(ニウヤールスダーフ)
大晦日からカウントダウンが始まり、各地で花火を打ち上げて新年を祝います。
2026年2月14日(土)バレンタインデー / Valentijnsdag(ヴァレンテインスダーフ)
愛を誓う日とされ、花やプレゼントを贈る習慣があります。店舗や交通機関への大きな影響はありません。
2026年2月15日(日)~2月17日(火) カーニバル / Carnaval(カルナヴァル)
復活祭前の祝祭で、主にカトリック信者が多い南部の州で盛大に行われます。派手な仮装やパレードが有名です。
2026年3月20日(金)~5月10日(日) オランダのチューリップフェスティバル / Tulip Festival(チュリップ・フェスティヴァル)
春のオランダを象徴するイベント。キューケンホフ公園をはじめ、各地のチューリップ畑が公開され、サイクリングツアーも人気です。
2026年4月3日(金)聖金曜日 / Goede vrijdag(フーデ・フレイダーフ)
イエス・キリストの受難と死を記念する日で、全国的な祝日ではありませんが、多くの学校や企業が休業します。
2026年4月5日(日)オランダの復活祭(イースター)/ Eerste Paasdag(エールステ・パースダーフ)
キリストの復活を祝う最も重要な祝日。イースターエッグの飾り付けや、郊外への小旅行を楽しむ人も多いです。
2026年4月6日(月)復活祭の月曜日 / Tweede Paasdag(トゥヴェーデ・パースダーフ)
復活祭の翌日で、多くの人が休暇を楽しみます。
2026年4月26日(日)キングスナイト / Koningsnacht(コーニングスナハト)
国王の日(4月27日)の前夜祭。アムステルダムなど主要都市で大規模な音楽イベントやストリートパーティーが夜通し開催されます。
2026年4月27日(月)オランダ国王の日(国王誕生日)/ Koningsdag(コーニングスダーフ)
オランダ最大のお祭り。国民はオレンジ色の服装で祝い、各地で大規模なフリーマーケットが開催されます。
2026年5月4日(月)追悼の日 / Dodenherdenking(ドーデンヘルデンキング)
第二次世界大戦の犠牲者を追悼する日。午後8時には全国で2分間の黙祷が捧げられ、交通機関も一時的に停止します。
2026年5月5日(火)オランダの解放記念日 / Bevrijdingsdag(ベフレイディングスダーフ)
ドイツ軍の占領から解放されたことを祝う日。2026年は公的な祝日ではありません
2026年5月10日(日)母の日 / Moederdag(ムーデルダーフ)
母親に感謝を伝える日。レストランやカフェは混み合う可能性がありますが、店舗や交通機関への大きな影響はありません。
2026年5月14日(木)キリスト昇天祭 / Hemelvaartsdag(ヘーメルファールツダーフ)
キリストが昇天したことを祝う祝日。多くの人が家族と郊外に出かけて過ごします。
2026年5月24日(日)聖霊降臨祭 / Eerste Pinksterdag(エールステ・ピンクステルダーフ)
イエスから聖霊が降ったことを記念する祝日。
2026年5月25日(月)聖霊降臨祭の翌日 / Tweede Pinksterdag(トゥヴェーデ・ピンクステルダーフ)
聖霊降臨祭の翌日で、祝日となります。
2026年6月21日(日)父の日 / Vaderdag(ファーデルダーフ)
父親に感謝を伝える日。レストランが混み合う可能性がありますが、店舗や交通機関への大きな影響はありません。
2026年7月25日(土)~8月2日(日) アムステルダム・プライド / Amsterdam Pride(アムステルダム・プライド)
多様性を祝う大規模なイベント。特に8月1日(土)に行われる運河パレードは有名です。
2026年4月~9月 アルクマールやゴーダのチーズ市 / Kaasmarkt(カースマルクト)
観光シーズンに各地で開催される伝統的なチーズ市場。特にアルクマールでは、毎週金曜日に民族衣装を着た運搬人が昔ながらの方法でチーズを運ぶ様子が見られます。
2026年9月第3火曜日 プリンセスデー / Prinsjesdag(プリンシェスダーフ)
ハーグで開催される国家的行事。国王が豪華な黄金の馬車に乗って国会議事堂へ向かいます。
2026年10月3日(土)ライデン解放記念日 / Leids Ontzet(ライツ・オンツェット)
ライデン市で毎年10月3日に祝われる記念日。この日は市の公休日となり、パレードや屋台、花火が行われます。
2026年11月1日(日)諸聖人の日 / Allerheiligen(アラーヘイリヘン)
全ての聖人と殉教者を記念するカトリックの記念日。一部の教会や墓地で追悼行事が行われることがあります。
2026年11月11日(水)聖マルティン祭 / Sint Maarten(スィント・マールテン)
主に北部の地域で行われる伝統行事。子供たちが手作りのランタンを持ってお菓子をもらいます。
2026年12月5日(土)聖ニコラス記念日(シンタクラース)/ Sinterklaas(スィンタクラース)
子供たちが楽しみにしている日。聖ニコラスが良い子にプレゼントを持ってくるという伝統があります。
2026年12月25日(金)クリスマス / Eerste Kerstdag(エールステ・ケルストダーフ)
イエス・キリストの誕生を祝う祝日で、多くの会社がクリスマス休暇となります。各地で華やかなクリスマスマーケットも開かれます。
2026年12月26日(土)第2クリスマス / Tweede Kerstdag(トゥヴェーデ・ケルストダーフ)
クリスマス第2日として祝日となります。