ドイツの祝祭日・休日について
ドイツを訪れる際に気を止めておきたいのが祝日です。ドイツでは、基本的に日曜と祝日はショップ、スーパー、デパートは閉まります。
また、レストランやカフェも閉店するところがあります。旅行者は注意が必要です。
ドイツの祝祭日・休日はキリスト教関係のものが多いため、一般の日本人には馴染みのないものがあります。しかも、その多くが毎年、日付が変わる「移動祝日」です。
これは、キリスト教における最重要祝日・復活祭(イースター)が、「春分の日以降の満月の次の日曜日」と決められているためです。
多くのキリスト教の行事・典礼は復活祭を起点として日にちを数えるため、毎年日付が変わる「移動祝祭日」となります。
また、ドイツ全土ではなく、一部の州のみが祝日となる日もあります。
日本とドイツとの時差、サマータイム
ドイツは中央ヨーロッパ時間(CET)を採用しています。日本との時差は-8時間の時差です。日本の午後17:00がドイツの午前09:00となります。
また、ドイツはサマータイムを採用しているため、サマータイム期間中の日本との時差は-7時間となります。日本の午後16:00がドイツの午前09:00となります。
2024年にサマータイムが実施されるのは2024年3月31日(日)~2024年10月27日(日)の期間です。
正確には2024年3月31日(日)2時0分に時計の針を1時間進めて3時0分にします。そして2024年10月27日(日)3時0分に時計の針を1時間戻して2時0分にします。
2024年ドイツの祝日/休日/記念日/イベント/お祭りカレンダー
※赤字がドイツ全土の祝日です。
※オレンジ色が州の祝日です。
- 2024年1月1日(月)元旦 / Neujahrstag
- 前年の大晦日から、ドイツ全土でカウントダウンイベントが繰り広げられ、年が明けると盛大に花火が打ち上げられます。ことにベルリンのカウントダウン・イベントが有名です。1月2日からは平常通りになります。
- 2024年1月6日(土)公現祭(三王来朝) / Heilige Drei Konige
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新約聖書に出てくる「東方の三博士(三賢者)」が幼子イエスのもとを来訪したことを祝う日です。日本では「三賢者祭り」とも呼ばれます。
バイエルン州、バーデン・ヴュルテンベルク州、ザクセン・アンハルト州の祝日です。 - 2024年2月8日(木)~2月13日(火)謝肉祭 / Karneval / Fasching
- カトリックでは、復活祭前の四十日間の四旬節に肉を断つため、その直前の約一週間を賑やかに祝う習慣があります。ことにカーニバル最終日の前日にあたる2月12日の「薔薇の月曜日」(Rosenmontag)から最終日2月13日の「謝肉祭の火曜日」(Faschingsdienstag)にかけては、盛大にお祝いします。多くの町で大々的に仮装パレードが行なわれ、菓子や紙吹雪などを投げる習慣があります。ケルン、デュッセルドルフ、マインツでは盛大なパレードが行われることで知られています。各都市の中心部では交通規制が敷かれ、非常に混雑します。
- 2024年2月14日(水)灰の水曜日 / Ashermittwoch
- カトリックの典礼暦年四旬節の初日(復活祭の46日前)に当たる日です。協会では、前年の復活祭の1週間前に使われた棗椰子(なつめやし)や棕櫚(しゅろ)の枝を燃やした灰を額に十字架の形に塗る塗布式を行い、自らが灰・ちりのような価値のない者である事を思いおこし、主の御前に深くへりくだるという意味があるそうです。
- 2024年2月14日(水)バレンタインデー / Valentinstag
- バレンタインデーは、もともと269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日です。ドイツでは、男性が女性に花束等をプレゼントする習慣があります。
- 2024年3月8日(金)国際女性の日 / Internationaler Frauentag
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ドイツの社会主義者、クララ・ツェトキンが1910年にコペンハーゲンで行なわれた国際社会主義者会議で、「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」記念日として提唱した日です。
ベルリン州の祝日です。 - 2024年4月6日(木)聖木曜日 / Grundonnerstag
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復活祭前の木曜日にあたる日が「聖木曜日」。復活祭前の一週間は特別な期間となり、中でも聖木曜日からの三日間は特に尊重されます。カトリック教会では特別な典礼や礼拝が行われます。
バーデン・ヴュルテンベルク州では学校が休校となるようです。 - 2024年3月29日(金)聖金曜日(復活祭金曜日) / Karfreitag
- 復活祭前の金曜日が聖金曜日で、「受難日」「受苦日」とも呼ばれます。イエス・キリストの受難と死を記念する日です。カトリック教会では福音書の記述をもとにイエスの受難を思い起こす特別な典礼や祈りが行われます。
- 2024年3月31日(日)復活祭(イースター)/ Ostersonntag
- 復活祭(イースター)は、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目によみがえったことを記念する日で、キリスト教の典礼暦における最重要祝日です。ドイツでは、新たな生命や多産の象徴として、うさぎと卵が文化的なシンボルとして使われます。家族揃って、肉料理、卵料理、ケーキやパンなど豪華な食事を楽しみます。復活祭は、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日に祝うため、年によって日付が変わる移動祝日です。
- 2024年4月1日(月)復活祭後の聖月曜日 / Ostermontags
- 復活祭の翌日の月曜日は、いわゆるイースター・マンデーとして祝日となっています。
- 2024年5月1日(水)労働者の日(メーデー)/ Tag der Arbeit
- 毎年5月1日は、世界各地で春の訪れを祝う日、あるいは労働者による祭典が開かれます。ドイツでも国の祝日となっています。
- 2024年5月9日(木)キリスト昇天祭 / Christi Himmelfahrt
- 復活祭から40日後の木曜日にキリストが昇天したことを祝う日です。キリスト教カトリックの典礼暦の中では最も大きな祝いの一つで、教派を超えて広範に祝われます。ドイツでは「父の日」にもなっています。父親に限らず男性たちがビールを痛飲して騒ぐ光景が見られます。
- 2024年5月12日(日)母の日 / Muttertag
- ドイツでは、日本と同じく5月の第2日曜日が「母の日」となっています。感謝の気持ちを込めて母親に花束とカードを送る習慣があります。また、外食やハイキングなどを一緒に楽しんだりします。
- 2024年5月19日(日)ペンテコステ(聖霊降臨祭)/ Pfingsten
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復活祭から7週間目の日曜日に、イエスの復活・昇天後、祈っていた120人の信徒たちの上に神から聖霊が降ったことを記念する祝祭日です。日本では五旬節、五旬祭とも呼ばれています。
ブランデンブルク州の祝日です。 - 2024年5月20日(月)聖霊降臨祭の翌日 / Pfingstmontag
- 復活祭から7回目の月曜日となる「聖霊降臨祭翌日の月曜日」は、国の祝日となっています。
- 2024年6月8日(木)聖体祭 / Fronleichnam
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聖体祭は、カトリックなどで聖体を崇める日です。
バイエルン州、バーデン・ヴュルテンベルク州、ヘッセン州、ノルトライン・ヴェストファーレン州、ラインラント・プファルツ州、ザールラント州で祝日となります。
- 2024年8月8日(木)アウクスブルク市の平和祭 / Augsburger Friedensfest
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かつて神聖ローマ帝国時代の1618年から1648年に戦われた30年戦争が終了したことを記念する日です。
バイエルン州アウクスブルク市の祝日となっています。 - 2024年8月15日(木)聖母マリア被昇天祭 / Maria Himmelfahrt
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カトリックで聖母マリアがその人生の終わりに肉体と霊魂を伴って天国にあげられた事を記念する祝日です。1950年に当時のローマ教皇ピオ12世によって正式に教義となっています。
バイエルン州、およびザールラント州のカトリック地域の祝日です。 - 2024年9月20日(金)世界こどもの日 / Weltkindertag
- 国連が定めた、すべての子どもが生まれながらに持っている権利を再認識する日です。一般的には11月20日ですが、チューリンゲン州では9月20日に定め、州の祝日としています。
- 2024年10月3日(木)ドイツ統一記念日 / Tag der Deutschen Einheit
- 1990年10月3日に東西ドイツが再統一したことを記念する日で、ドイツ連邦共和国の建国記念日となっています。
- 2024年10月31日(木)宗教改革記念日 / Reformationstag
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マルティン・ルターが宗教改革を始めたことを記念する祭日です。ドイツをはじめ多くの国のプロテスタント教会で、10月31日の直前の日曜日に宗教改革記念日礼拝が行なわれます。
ブランデンブルク州、ブレーメン州、ハンブルク州、メクレンブルク・フォアポンメルン州、ニーターザクセン州、ザクセン州、ザクセン・アンハルト州、シュレースヴィッ匕・ホルシュタイン州、テューリンゲン州の祝日です。 - 2024年11月1日(金)諸聖人の日 / Allerheiligen
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キリスト教で全ての聖人と殉教者を記念する祝日です。「万聖節」とも言われています。
バイエルン州、バーデン・ヴュルテンベルク州、ノルトライン・ヴェストファーレン州、ラインラント・プファルツ州、ザールラント州の祝日です。 - 2024年11月20日(水)贖罪の日 / Buß- und Bettag
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罪を悔い改めて神の道に心を向けるプロテスタントの祭日です。11月23日直前の水曜日が贖罪の日となります。
ザクセン州では祝日となっています。 - 2024年12月6日(水)聖ニコラス記念日 / St.-Nikolaus-Tag
- サンタクロースのモデルとなった、キリスト教の主教(司教)・神学者である聖ニコラス(270年頃~345年または352年12月6日)を記念する日です。祝日ではありませんが、 多くの家庭で子供たちにプレゼントを渡す習慣があります。
- 2024年12月24日(火)クリスマスイブ / Reveillon de Noel
- クリスマスイブは、家族が一同に会して食事をするスタイルが一般的です。クリスマスイブは祝日ではありませんが、多くのお店はお休み、あるいは午前中のみ営業。
- 2024年12月25日(水)クリスマス第1日 / 1. Weihnachtstag
- ドイツでは、一般に11月最後の週末からクリスマスの準備期間に入り、ドイツのクリスマス商戦がスタート。ドイツ各地でクリスマス・デコレーションに彩られたクリスマス・マーケットが登場します。クリスマス前後は帰省ラッシュとなり、移動交通機関は大変、混雑します。旅行者の方は移動に注意が必要です。
- 2024年12月26日(木)クリスマス第2日 / 2. Weihnachtstag
- 12月26日(日)もクリスマス第2日として祝日となります。
- 2024年12月31日(火)大晦日 / Silvester
- 大晦日の12月31日は祝日ではありませんが、企業・商店の多くはお休みとなります。