オランダの祝祭日・休日について
オランダでは、国が定めた祝日は1年を通じて11日しかありません。新年元旦、オランダ国王の日、解放記念日の3つの祝日を除くと、他の全てはキリスト教関連の祝日です。
そのため、一般の日本人には多少、馴染みのないものがあります。しかも、その多くが毎年、日付が変わる「移動祝日」です。これは、キリスト教における最重要祝日・復活祭(イースター)が「春分の日以降の満月の次の日曜日」と決められているためです。多くのキリスト教の行事・典礼が、復活祭を起点として日にちを数えるため、「移動祝祭日」となります。
オランダでは、祝日に美術館、博物館、他スーパーマーケットやレストランもお休みになる所があります。出かける前に、お目当ての場所が休業しているかどうか確認しましょう。
なお、オランダの祝日は日本に比べると少ないですが、代わりにロングバケーションがあります。
また、オランダの学校のお休み(春休み、夏休み、秋休み)は、北部・中部・南部によって、少しずつ期間をズラしています。こうして移動・交通期間の混雑を避けるよう工夫しています。
日本とオランダとの時差、サマータイム
オランダは中央ヨーロッパ時間(CET)を採用しており、日本との間に-8時間の時差があります。日本の午後17:00がオランダの午前09:00となります。
また、オランダはサマータイムを採用しているため、サマータイム期間中の日本との時差は-7時間となります。つまり、日本の午後16:00がオランダの午前09:00となります。
2025年にサマータイムが実施されるのは2025年3月30日(日)~2025年10月26日(日)の期間です。
正確には2025年3月30日(日)2時0分に時計の針を1時間進めて3時0分にします。そして2025年10月26日(日)3時0分に時計の針を1時間戻して2時0分にします。
2025年オランダの祝日/休日/記念日/イベント/お祭りカレンダー
※赤字が国が定めたオランダ全土の祝日です。
- 2025年1月1日(水)新年 / Nieuwjaarsdag
- オランダでは、大晦日からカウントダウンが始まり、年が明けると各地で花火が打ち上げられて、新年のお祝いをします。多くの人がこの日をリラックスして過ごします。
- 2025年2月14日(金)バレンタインデー / Valentijnsdag
- バレンタインデーは、もともと269年2月14日に処刑されたヴァレンタイン司祭に由来する祭日ですが、オランダでも愛の誓いの日とされています。オランダでは、男性が女性に花束やプレゼントを贈る習慣があります。
- 2025年4月18日(金)聖金曜日 / Goede vrijdag
- 復活祭の前の金曜日にあたり、イエス・キリストの受難と死を記念するキリスト教の重要な祭日です。「受難日」「受苦日」とも呼ばれます。カトリック教会では福音書の記述をもとにイエスの受難を思い起こす特別な典礼や祈りが行われます。全国的な祝日ではありませんが、多くの学校や企業が休業します。
- 2025年4月20日(日)復活祭(イースター)/ Eerste Paasdag
- 復活祭は、十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に蘇ったことを記念する日で、キリスト教の典礼暦における最重要祝日です。春分の日の後の最初の満月の次の日曜日に祝うため、年によって日付が変わる移動祝日です。家族での特別な食事や教会での礼拝が行われます。イースターマーケットやイースターの祭りも催されます。
- 2025年4月21日(月)復活祭翌日の月曜日復活祭の月曜日 / Tweede Paasdag
- 復活祭の翌日の月曜日は、いわゆるイースター・マンデーとして祝日扱いとなります。多くの人々が家族連れで、ピクニックや郊外への旅行をするなどして休暇を楽しみます。
- 2025年4月27日(土)国王の日(国王誕生日)/ Koningsdag
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国王ウィレム=アレクサンダーの誕生日を祝う国の祝日です。オランダにおける最大規模の国家的行事の日で、多くの人がオレンジ色の服を着てお祝いします。子どもたちは特別な歌を歌い、人々は昔のダンスやクラフトを披露してお祝いします。
※1949年からベアトリクス元女王の誕生日である4月30日が「女王の日」でしたが、2013年4月30日に、1890年以降初めて男性の君主、ウィレム=アレクサンダーが即位したことを受けて、4月27日のウィレム=アレクサンダーの誕生日が「国王の日」となっています。 - 2024年5月4日(土)追悼の日 / Bevrijdingsdag
- 毎年5月4日は、第二次世界大戦や紛争で命を落とした兵士・市民を追悼する日となっています。
- 2025年5月5日(月)解放記念日(独立記念日) / Liberation Day
- 1945年にドイツ軍の占領から解放されたことを祝う日です。解放記念日は毎年、お祝いしますが、公式な国民の祝日となるのは5年に一度で、2025年に当たります。2025年は多くの企業や学校がお休みとなり、アムステルダムを始め12の州都でパレードやコンサートなどの記念行事が行われ、盛大に祝われます。ことに1945年にドイツ軍が降伏した町、ワーニンゲンでの解放記念の祝典が有名です。
- 2025年5月11日(日)母の日 / Moederdag
- オランダでは、日本と同じく5月の第2日曜日が「母の日」となっています。多くの家庭では母親に花やプレゼントを贈り、母親に感謝を伝えます。
- 2025年5月29日(木)キリスト昇天祭 / Hemelvaartsdag
- 復活祭から数えて6回目の日曜日後の木曜日にキリストが昇天したことを祝う日です。キリスト教カトリックの典礼暦の中では最も大きな祝いの一つで、教派を超えて広範に祝われます。家族や友人と過ごす日で、多くの人が郊外に出かけたりします。
- 2025年6月8日(日)聖霊降臨祭 / Eerste Pinksterdag
- 復活祭から7週間目の日曜日、イエスの復活・昇天後、祈っていた120人の信徒たちの上に神からの聖霊が降ったことを記念する祝日です。日本では五旬節、五旬祭とも呼ばれています。日曜と翌日の月曜の2日間にわたって祝います。
- 2025年6月9日(月)聖霊降臨祭の翌日 / Tweede Pinksterdag
- 聖霊降臨祭翌日の月曜日も祝日となります。家族や友人と休暇を楽しむ日として広く親しまれています。
- 2025年6月15日(日)父の日 / Vaderdag
- オランダでは日本と同様、毎年6月の第3日曜日が父の日となっています。プレゼントや特別な食事を用意するなどして、父親に感謝を伝える習慣があります。
- 2025年11月2日(日)諸聖人の日(万聖節)/ Tutti i Santi(Ognissant)
- 全ての聖人と殉教者を記念するカトリックの祭日です。オランダでは毎年11月の第1日曜日にお祝いします。
- 2025年12月5日(金)聖ニコラス記念日(シンタクラース)/ Sinterklaas
- キリスト教の主教(司教)・神学者である聖ニコラス(270年頃~345年または352年12月6日)を記念する日です。祝日ではありませんが、 多くの家庭で子供たちにプレゼントやお菓子をあげる習慣があるため、特に子供たちが楽しみにしている日となっています。
- 2025年12月25日(木)クリスマス / kerstdag
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イエス・キリストの誕生を祝う祝日です。オランダでは12月25日と26日の2日間に渡ってお祝いします。多くの会社は1週間ほどクリスマス休暇を取り、家族と過ごすスタイルが一般的です。家族との食事や贈り物交換を楽しむ伝統があります。
ショップやレストラン、観光施設の多くはお休みとなるため、この時期に旅行される方は、訪れる施設が営業しているかを事前に確認しておきましょう。 - 2025年12月26日(金)第2クリスマス / Tweede kerstdag
- 12月26日もクリスマス第2日として祝日となります。クリスマスの翌日、教会が貧しい人たちのために寄付を募ったクリスマス・プレゼントの箱 (box) を開ける日だったことから、いわゆる「ボクシング・デー」と呼ばれている日です。